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永住権
最新情報 >> 永住権 >> 245K(不法滞在・就労免除)について
「245K(不法滞在・就労免除)について」
先月、移民局は、その解釈において色々な疑問点があった条項245Kに関する運営方針を発表しました。

条項245Kは、雇用ベース(第一優先から第四優先まで)の永住権申請者に対して、一定の不法就労・滞在を免除する法律です。この法律は、非移民ビザから永住権へ米国内で変更申請(いわゆるI-485アジャストメント申請)をする際に適用されます。通常、アジャストメントをするためには、一部の例外を除いて、その申請まで合法滞在を保持している必要があります。合法滞在が免除される一つの例として、米国市民との結婚があります。市民との結婚によるアジャストメントの場合、期間に関係なく不法滞在・就労は免除され、問題なく米国内での永住権への切り替えが可能になっています。

245Kは、雇用永住権用の免除条項です。具体的には、「非移民ビザ保持者としての最も最近の合法入国」から、合計180日間、不法就労も含める非移民ビザ上の違法滞在を、免除するとしています。すなわち、「最後に入国」をしてからアジャストメントを申請するまで、最長、合計で180日以内であれば、違法滞在をした場合でも、問題なく米国内での永住権への変更資格を保てるわけです(注意:アジャストメントの資格を失った方でも、自国にある米国大使館で面接を受ければ、問題なく永住権を取得できる場合もありますので、アジャストメントの資格を失う事が、必ずしも永住権取得資格を失うことではありません)。

例えば、H1B保持者が雇用ベースの永住権を申請する場合、アジャストメントをするのが一般的ですが、245Kの適用により、アジャストメント申請する前の「最後の入国」から不法滞在・就労期間が180日以下であれば、国内での永住権への変更が可能になるわけです(ちなみに、アジャストメントを申請した後は、仮にH1B滞在許可を失った場合でも、アジャストメント申請中の滞在は違法ではなく、さらに、一時渡航証や一時就労許可証を取得すれば、合法に渡航・就労が可能になります)。 245K該当条件をまとめると、以下になります:

1) 非移民ビザ保持者として入国審査を受け、合法入国をした
2) 雇用ベース第一、第二、第三、第四優先での永住権申請者である
3)「非移民ビザ保持者として最後に合法入国」をしてから、アジャストメントの申請を提出するまでの不法滞在・不法就労の期間が、合計で180日以下である

さらに、今回の方針通達により、いくつかの点が明確になりました。

1) 「最後の入国」以前の不法就労・滞在は「180日」には計算されないため、仮に以前の滞在中に不法滞在・就労をしていた場合でも、「最後の入国」からの不法滞在・就労期間が180日以下であれば、アジャストメントの資格を維持することができる。すなわち、場合によっては、合法に再入国をすることによって、アジャストメントの資格を得ることができる(ただし、合法入国をするためには、ビザの再申請も含めて、色々な条件があるので、専門家に相談してください)

2) アジャストメント申請前に不法滞在をした場合でも、アジャストメントの申請を提出すれば、245Kの適用上の「不法滞在」期間としての計算は、その時点で一旦停止される。ただし、「不法就労」をしている場合、継続して計算される。この意味は、アジャストメントを申請した瞬間は、永住権への国内変更が可能であっても、アジャストメント申請後に不法就労をした場合は、申請後にその資格を失う場合もある。例えば、アジャストメントを申請した後に、H1Bなどの非永住者就労許可を保持、または一時就労許可証などを取得せず就労した場合、180日の期間は継続して計算されるので、アジャストメント申請後の違法行為によって、最終的に国内変更が却下される可能性もある

3) 永住権申請中に発行される一時渡航証(Advance Parole)での入国をしても、また最初から180日の計算が開始されるわけではない。従って、アジャストメントを申請した後の不法就労も、その合計期間が「最後の入国」から180日以下であれば、国内変更の資格を失うものではないが、一時渡航証での入国は「最後の入国」にはならないので、180日の免除期間は、一時渡航証の使用前と使用後の不法就労期間を合わせて計算しないといけない。

4) 何かの理由でアジャストメントが却下された場合は、再度、アジャストメントの申請ができるが、非移民ビザの滞在許可が切れてから180日経っていれば、アジャストメントの資格を失う。逆にいうと、アジャストメントを提出した場合でも、非永住者としての滞在許可を保持していることが重要である。

先ほどのH1Bの例に戻ると、仮に、A社で3年間のH1B許可を貰って働いていた人が1年後に解雇になり、その後、帰国せず新しい雇用先を探すためにアメリカに残り、新しい雇用主Bが見つかりH1Bの移行が認められるまで190日経ったとします。その190日間は不法滞在になりますが、B社へのH1B移行が認められた後に、合法な出入国をした場合、最後に入国をしてから181日以上不法滞在・就労をしなければ、雇用ベースで永住権を申請し、最終的にアジャストメントを申請することができるわけです。ただし、アジャストメント申請後に、不法就労をした場合(すなわち、H1Bの滞在許可を失った場合、または、一時就労許可証を取得せず就労した場合)は、その期間も「180日」に対して計算されます。さらに、アジャストメントの申請後にH1Bの滞在許可を失った申請者のアジャストメントが何かの理由で却下された場合、H1Bを失った日から180日経っていれば、2度目のアジャストメントの資格を失うことになります(その場合、永住権の申請を継続するためには、最終的に、自国の大使館で面接を受けないといけなくなる)。

以上の例をみてもわかるように、245Kの適用は非常に複雑ですが、アジャストメントの申請者は、自分が本当に国内での永住権への切替が可能かどうか認識しておく必要があります。また、証拠資料の提出を要求される場合がありますので、合法滞在の期間を証明できる資料を保管しておくことが大切です。


(8月18日更新)

永住権に関する詳い情報は、こちらの特集ページをご覧下さい:

 ビザ博士コーナー:永住権への道、遠く果てしない・・・事はない

 アジャストメント(I-485)のタイミングとは

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