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最新情報 >> 就労ビザ >> H2B(短期就労)ビザの手続き変更の可能性について
「H2B(短期就労)ビザの手続き変更の可能性について」
今回は、H2Bビザについて説明します。

このビザは、H1Bビザとは違い、これまで余り知られていませんが、場合によっては、効果的な就労ビザになります。H2Bビザは、アメリカ人の労働者が不足している分野において、農業以外の作業に従事する一時的、季節的な就労を行う外国人(フルタイムに限る)に対して、発給される就労許可です。

例えば、冬のスキー場で季節的に短期間就労をする場合、H2B申請が可能性です。また、1回限りの映画やコマーシャル撮影などのスタッフも利用することができます。主に、ホテル、レストラン、建設業界などがH2Bビザを活用し、多くの外国人労働者を雇用しています。このビザの目的はある上記のような産業を保護するためにあります。例えば、ビーチリゾートなどは、年に約3ヶ月だけ観光客が訪れますが、ピーク時には多くの労働者が必要になります。

しかし、もともとビーチリゾートには多くの住民いるわけではないので、労働者の確保が大変です。また、年に3ヶ月だけ働いてくれるアメリカ人はまずいないので、どうしても、外国人労働者が必要になります。 しかし、誰でも簡単にH2Bビザが取れるというわけではありません。H1Bと異なり、申請者の学歴や職歴に関係する条件はそれほど厳しくありませんが、職務が終了すれば帰国することが条件であり、そのため、永住する意思を持っている人には認められません。また、このビザには、H1Bと同様、年間発行制限(6万6千件)があり、ここ数年、毎年、不足している状態が続いています。さらに、H2Bの申請期間は最長1年(更新2回、合計3年)ですが、その期間が長くなればなるほど、審査も厳しくなります。

今問題になっているのは、やはり枠のことです。ラスベガスの大型ホテルなどが、一度に大量に申請するようになったため、H2Bビザの不足が深刻な問題になっています。また、H2Bを専門に扱っている人材紹介会社も少なくありません。サーチエンジンで、「H2B Visa」というキーワードを入れると、多くの人材紹介会社がリストされます。状況としては、J1インターンシップと多少類似している部分もあるかも知れません。そのような大量雇用の影響を受けているのは、スモールビジネスです。例えば、サーモン釣りで有名なアラスカにあるゲストハウスなどでは、予定していた外国人労働者を雇えなくなり、町の産業にまで影響しはじめていることが、地元新聞などで取り上げられています。そのため、季節労働者が必要な州の米国議員などは、枠の適用除外や枠そのものを増加する法案を提出していますが、反対派の強固な姿勢もあり、最終的な解決には至っていません。H1B枠の問題と同様、今後、包括的な解決が必要になるといえるでしょう。

日系企業でH2Bを活用しているところは余りないと思います。その理由は、季節的、一時的に労働者を雇う必要があるビジネスを展開しているところが少ないからですが、もう一つの重要な理由は手続きの複雑さです。H1Bとは異なり、H2Bを申請するためには、移民局だけでなく、まずは労働省から労働認定書を取得する必要があります。この手続きは、永住権を申請する際の手続きと似ていますが、具体的には、求人広告を掲載して、雇用市場をテストして、その地域において労働者が不足していることを証明しないといけません。証明ができたとしても、その後も色々な手続きがあります。事実、H2Bビザの発給までには、審査を受ける政府機関が、州労働省、連邦労働省、移民局、大使館・領事館と、合計で4つもあ ります。それらを全て完了するまでには、相当な手間、コスト、期間がかかります。特に、労働省の手続きには、平均給与の査定からはじまり、求人広告の内容確認、求人広告掲載、応募者の確認、アメリカ人が不足していることの説明、就労が一時的である証拠資料の提出など、雇用主としては、かなりの負担になります。大型ホテルが大量に短期就労者を雇用する場合は、「投資」としての見返りがありますが、1〜2名をほんの短期間雇う程度では、余りメリットがあるとはいえません。このような理由で、日系企業では、これまでH2Bを本格的なビザオプションとしては、扱ってこなかったのではないでしょうか。

しかし、今年5月22日、この手続きを簡素化する提案が、労働省から発表されました。具体的には、州と連邦労働省の手続きを1本化し、求人の部分を自己申告制度(PERM永住権と同じ)にして、書類審査の効率化を図るとしています。その一方で、法律の基準を満たしていない雇用主に対する罰金・罰則を含めた取締りの強化が組み込まれています。これにより、詐欺的行為が減少すると同時に、スモールビジネスに対しては、不必要な負担が軽減されるはずです。この手続き改正は現時点では提案ですが、実施されるのはほぼ間違いないとみてよいでしょう。これまで、手続き上の負担が原因でH2Bを申請してこなかった日系企業にとっても、一つのビザオプションになる可能性は十分ありますので、今後の 展開に期待したいと思います。

(7月27日更新)
 
H1Bの詳しい解説は、H1B救急センター「H1B限定数、審査厳格化・・・他にもあるよ、就労ビザ!!」をご参照下さい。


また、弊社の弁護士費用などはこちらをご参照下さい。


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